1.起承転結で話をまとめる
短い時間で相手にストーリーを伝えるというのは、非常に難しいことです。
良く言われることですが、起承転結を考えて話をすると、聞いているほうとしても話が聞きやすいものです。
少なくとも「何を伝えたいのか」を明確にすることが必要です。当たり前といえば当たり前ですが、きちんと明確化しておかないと話しているうちにわけがわからなくなってしまうことがあります。
面接という特異な状況下に置かれた状態では、どうしても緊張して頭が真っ白、とまではいかなくても白っぽくなってしまうでしょう。
そんなときに、「何を伝えたいのか」という起承転結の「結」さえ間違わなければ軌道修正できるものです。
2.「結」を見失う人
話しているうちに結論がわからなくなってしまった学生、毎年意外と多いのです。他人事のようで他人事ではありません。
個人的な印象としては、体育会系の方に多いような気がします。
「部活動に一生懸命取り組んできた」というのが大きな経験になっているため、志望動機などと比較してついつい話に熱が入るのでしょう。
例えば「野球に頑張って取り組んできました。主将などの役割はありませんでしたが、部のムードメーカーとして人一倍大きな声を積極的に出してきました。その結果、最後にはレギュラーではただ一人初心者から選んでもらえました。このことが大きな自信となりましたので、今後も野球を続けていきたいです。」
まあ極端な例ですが、こんな人がいるわけです。つっこみどころ満載ですよね。まずは声を出してきたからレギュラーになれたのでしょうか?そして結果として何を伝えたいのでしょうか?
一生懸命やってきたことを伝えたいのでしょうが、それが会社の目的とマッチしてくれなければなんのアピールにはなりません。
野球は好きだからこそ頑張れたのでしょう。しかし、仕事は好きなことばかりではありません。
結論は「今までの経験が会社にどのように役立つか」という点に置くべきです。「野球を続けていきたい」ということは会社とは全く関係ないこと。というか逆に仕事に打ち込んで欲しいのでマイナスにすらなるかもしれません。会社側は野球に持っていたその熱意を仕事に向けてほしいのです。
3.ダラダラと話してしまう人
結論を頭に描いて話をすることにはもう一つ利点があります。ついついダラダラと話をしてしまう人は、話があっちこっちにいきます。聞いているほうとしては着地点が見えないわけです。
したがって途中で興味を持てなくなり、話を聞かなくなってしまうのですね。
これを解決するために、初めに結論を端的に話をしてしまうという方法があります。これで終着点が明確になり、聞いているほうも予測がつくわけです。
ビジネスの世界では「結論から話をする」というのが常識。日本語は構造的に文章を最後まで聞かないと結論がわからないようになっています。
そのことを前提に話をまとめていけば、きっと相手に伝わる、聞きやすい自己PRになるでしょう。
4.おしゃべりが好きな人
面接が終わったあとに感想を聞くと「今日は言いたいことが言えたので上出来だった」という人がいます。一方で「話したいことが全然言えなかった」という人もいます。
しかしこれは面接の成否とは直接関係ありません。自己満足に過ぎないでしょう。
一般的におしゃべりが好きな人は、この自己満足に左右されやすいと思います。
面接に限らず、会話はキャッチボールです。自分が言いたいこと、伝えたいことと、相手が聞きたいことを噛み合わせないとうまくいかないものです。
あなたが話したいことは、本当に面接官が聞きたいことでしょうか?面接の意義を思い出して、そのことを今一度見つめなおしてみましょう。 |