1.控え室でも面接されている??
就職活動対策本にたまに載っているのが「控え室内も面接の一部です。気を抜いてはいけない」という情報。それって本当でしょうか?
ここに大手人気企業のスタンスと中小企業のスタンスの違いが如実に現れているような気がします。つまりは「落とす採用」か「上げる採用」かといことです。
昔あった就職協定って聞いたことがありますか?10月に入るまで選考試験をしてはならないという決まりがあった時代がありました。そのころと比べると人事の新卒採用担当者は年間通して母集団集めに奔走しています。中小企業であればなおさらです。
そんな中での採用担当者の想い。早く内定をたくさん出して採用活動を終了して楽したい・・。それを考えればわかるはず。採用担当者は1人でも多く1回でも多く面接をパスして欲しいのです。ということは面接控え室も面接の一部という説については「??」なんです。
2.控え室での採用担当者の役割
採用担当者の役割を考えて見ましょう。今後のスケジュールや持ち物など事務的な説明をすることも重要ですが、一番の役割は「面接にリラックスして臨めるようにすること」。
そういった意味では「控え室も面接の一部」なのです。面接はどうしたって緊張します。その緊張を少しでも和らげて、うまく面接を乗り切って欲しい。そして内定出して採用活動を終わりにしたい。という気持ちでいっぱいです。
採用担当者はそのために何をするべきかを考えます。たいていは質問づくし。「今日はどっから来たの?」「アルバイトは何をやってるの?」「部活は忙しい?」「卒論は・・?」などなど。なるべく話を膨らませて長い時間をかけて。
これは何をしているのかといえば、学生さんの口を開かせているのです。黙ってじっとしているより口を動かしていたほうが緊張がほぐれるのです。しかも質問内容を見ていただければ一目瞭然。これってそのまま面接で聞かれることでしょう?
控え室で面接のシュミレーションをしているわけです。それを控え室での面接と思ってしまうと余計に緊張しますよね?私たちの気持ちが伝わればきっとリラックスできるはず、少しは・・。
3.控え室での面接指導
私はなるべく控え室で注意することにしています。ほんと口うるさくてすいませんって感じでもあるのですが。
例えば面接前に「今の言い方だと面接官は理解ができない」とか面接後に「集団面接での座り方がだらしなかった」「せっかく体育会系なのにその自己PRじゃもったいない」とか。
これは別に文句を言っているわけではありません。(現に注意した学生も多数当社に内定しています。)注意されなければ自分ではわからないことって多々ありますよね。それを指摘してあげれば一次面接よりも二次面接はレベルアップするわけです。今後の他社の面接でも役に立つわけです。
そんな注意を言われると、学生さんに後悔も出てくるみたいですが、次につながる大事な一歩だと思って、なるべく熱く丁寧に指摘するようにしています。そんな指摘を真摯に受け止めていただければこちらとしても嬉しいですし、それが採用担当者にとっての仕事のヤリガイだと思ってます。
売り手市場となった近年、そういった会社も多くなってきていると思いますので、その際は是非耳を傾けていただけると役立つこともあるでしょう、少しは・・。 |