１．企業から見た就職部
売り手市場であった近年、企業と就職部の関係は面白い局面を迎えました。中小企業が並ぶように各校の就職部を訪問。逆に就職部が大手企業に訪問。同時に大学の定員割れ問題が生じた結果、就職実績を売り物にして学生を集めるべく、就職部は学長から強いプレッシャーを受けました。
就職部を回ってみるとこれまた面白いことに気づかされます。就職率の高い学校と低い学校の違い・・・それは意外にも就職部のスタンスにあるような気がしています。
やはり就職部に活気があって明るい担当者であるかどうか。学校名で学生の印象をひとまとめにするのはあまり好きではありませんが、その学校のカラーがどうしても出るんですよね。
２．費用対効果
さて、中小企業が何故就職部とのコネクションを強化するかというと、単純にコストがかからないから。学校主催の合同説明会に出るのも無料。リクルート等の媒体会社を使えば大きなコストがかかるわけです。（「合同説明会の裏話」参照）
そして、秋時期に内定辞退とかがあった場合、就職部に紹介してもらうというかけこみ需要にも対応してくれるのが就職部です。
いわば究極の費用対効果を持つのが、私たち企業から見た就職部なのです。
３．顔が見えないインターネットの問題
ネットには膨大な会社情報が掲載されています。しかし、その会社情報は本当にあなたに向けられているものでしょうか？
企業にはいろいろな事情があります。エントリーしてくれた学生を「母集団」と呼んでますが、その中で当社に向いている学生を「有効母集団」と呼びます。つまりそれ以外の学生は、有効ではない＝選考に進んでも落とす可能性が高いわけです。
企業の事情で一番わかりやすくいえば性別の問題。昔よりは改善されたとはいえ、まだ根強く男女差別はあります。しかし男女雇用均等法によって「女子のみ」とかは記載ができなくなっています。従って男女不問（というかそもそも記載がない）と掲載せざるを得ません。そしてエントリーする学生さんも男女のチェック欄はないはずです。
企業側はというと、皆さんのエントリー情報の名前から男女を仕分け。男性のみとか女性のみとかにメールを送る準備をします。
４．就職部は使わないと損！
ですので、顔が見えている就職部の情報は貴重です。就職部にはその辺りの「本当に欲しい人材」情報を伝えているわけです。就職部に行けば「その会社は女性だけしか採用してないよ」とか「女性じゃ厳しいね」とかアドバイスしれるわけです。
そもそも就職部には求人票がありますね。全国にたくさんの学校があるので、企業は全部の学校に出すわけにいきません。優先度の高い学校から出しますし、優先度の低い学校には出しません。だからその学校から採用したいと明確になっているのが特徴です。
また、就職部同士の勉強会も開催し情報交換を活発にしてます。企業を呼んで就職懇談会を開催して意見交換したりします。
そういった中で有益な情報を意外と持っているのが就職部なのです。
是非上手に就職部を活用して下さい。 |
